「健康的な生活を送る」ことは、うつや不安障害の治療にも有用であることが米国心理学会(APA)の学会誌に発表されました。
運動をしたり、自然にふれる機会を増やすなど、生活習慣を健康的に変えると、好ましい効果が得られます。
その影響は薬学医療やカウンセリングにも匹敵します。
米カリフォルニア大学アーバイン校の博士によると、うつや不安障害などを含む多発性の心の病気は、2型糖尿病や肥満症などと同様に、生活習慣を改善することで治療が可能だといいます。
たとえば、座ったまま過ごす時間が長いとうつ病のリスクが上昇します。
座ったまま過ごす時間の長い生活スタイルが世界的に普及しています。
それと同時にうつ病の発症率も高まっています。
座ったまま身体を動かさない時間が増えることで、肥満や過体重、2型糖尿病、がん、早期死亡が引き起こされやすくなります。
座ったままの時間が長いと、血流が悪くなり代謝に障害が起こり、血糖値や血圧値を調節するメカニズムや、体脂肪をエネルギーに変える働きが衰え、筋肉や骨も弱くなる恐れがあることが要因の1つと考えられています。
しかしテレビやパソコンのモニターの前で座ったまま過ごす時間が長く、野外での運動が不足し、社会的な交流が乏しい人を対象に、生活習慣を改善した時の治療効果や、優位性、精神医療でのコストを検討した結果、薬物医療のみを行った場合に比べ、生活習慣改善は効果があるだけでなく、より安価で満足度が高く、副作用や合併症も少なく安全であることがあきらかになっています。
それだけでなく生活習慣を健康的に変えることで、もたらすメリットはたくさんあります!!!
- 運動には、気持ちを明るくするだけでなく、不安や落ち込みを改善する効果も期待できる。運動は、子供が学校生活に適応するのを助けたり、大人の認知能力を向上したり、高齢者では認知症の抑制にも影響する。
- 食生活を改善し、野菜、果物、魚などを十分にとると、うつや統合失調症といった精神疾患でも、症状の軽減といった好ましい影響を得られる。
- 自然にふれる時間をつくると、認知機能に好ましい影響があらわれ心身の状態も安定しやすくなる。
- 良好な人間関係は、風邪などのちょっとした病気から脳卒中などの深刻な病気まで、発症リスクを抑えてくれるだけでなく、精神医療においても好ましい効果がある。
- レクリエーションや余暇に楽しみを得ることは、障害を取り除き、社会的能力を向上させるのに役立つ。
- リラクゼーションやストレス管理は、不安症・不眠症・パニック障害の治療に有用。
- 他者に貢献したり献身的にふるまうと、気持ちが落ち着き寛容になりやすくなり、メンタルヘルス上でもメリットが多い。ただし、家族の介護などを熱心に行うあまり“燃え尽き症”になるのは注意が必要。
米カリフォルニア大学アーバイン校の博士は、「現代社会は情報過多で、喫煙や飲酒、ファストフードの利用などの健康に好ましくない習慣に引き込もうという広告・宣伝も多くある。本当に好ましいものを判断して選ぶのが難しくなっており、現代人は容易に不健康になってしまう」とも指摘しています。
社会がどんどん便利になっていく中で、自分に本当に必要なものを取捨選択していくことが大切であり、
それと同時に自分自身で健康管理をし、病気を未然に予防することは現代の社会において必要なことだといえるのではないでしょうか。
「健康だから大丈夫」が1番危ない。
どんなに健康だと思っている人でもあるとき突然悪い結果がでることがあります。
銀座血液検査ラボでは、病気に対する注意力が低い人ほど定期的な検査をおすすめしています。