米疾病対策センター(CDC)が2017年10月5日付月例報告「Vital Signs」(命の兆候)に、米国では1990年代以降、新たながん患者は全体的に減少傾向にあるのに対し、過体重と肥満に関連するがん患者だけが増えているというデータが掲載されました。
「過体重・肥満関連がん」とは、髄膜腫・甲状腺がん・食道がん・閉経後女性の乳がん・胃がん・肝臓がん・すい臓がん・腎臓がん・胆のうがん・大腸がん・子宮がん・卵巣がん・多発性骨髄腫の13種類。
これらは、世界保健機関(WHO)のがん研究専門組織である「国際がん研究機関」(IARC)が2016年9月、1000件以上の論文を分析した結果、がんの発症リスクに過剰な体重が関係していると認定しました。
しかし日本では米国に比べ、日本人の約20%はBMIが21未満のグループに属しており、痩せているということが分かります。
実は日本人に多い痩せすぎも、がん発生リスクを高めることがわかっています。
※BMI=体重(kg) ÷ {身長(m) X 身長(m)}
日本人はBMI21未満と30以上でがんの発生リスクが高いことがわかりました。
日頃から非常にやせている人はそれほどやせていない人と比べてがんになりやすいと同時に、がんになった後の回復力も弱いのではないかと推察されています。
ただし、食生活が欧米化してきている日本の傾向を考えると、糖尿病予防にしても肥満予防は大切です。
中年期以降の人は、男性ではBMIを21以上27未満、女性では19以上25未満を維持することがすすめられます。
国際がん研究機関は「適正な体重を保つことが、これら13種類のがんの予防につながる」と発表しています。
適正な体重を保つことが大事なのは分かっていても、好きなご飯やお酒は、なかなかキッパリとはやめられないものですよね。
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