旬のものは、まさに自然からの贈り物。
寒さが厳しい時季に、野菜が自ら身を守るために持つ成分がじっくりとため込まれるため、
春野菜は栄養豊富なうえに解毒作用や抗酸化作用などの働きがあるといわれています。
特有の「苦味」や「香り」に春の到来を感じるという方も大勢いらっしゃると思いますが、
その「苦味」や「香り」にも春野菜だからこその理由があるのをご存じでしょうか。
「苦味」と「香り」が春野菜の特徴
「春の皿には苦味を盛れ」といわれますが、日本では古くから春野菜特有の苦味や香りは
心身に刺激を与え、身体機能を活発化させる働きがあるといわれてきました。
春野菜特有の「苦味」のもととなっているのは植物性アルカロイドという成分です。
植物性アルカロイドには、腎臓のろ過機能を向上させ、
新陳代謝が衰える冬の間にため込まれた老廃物を体の外に出してくれる解毒作用の働きや、新陳代謝を促進する働きがあります。
(ただし人によっては、摂りすぎるとお腹をこわすこともありますから注意しましょう!)
せり、セロリ、あしたばなどのセリ科の春野菜の「香り」の成分には精油成分のテルペン類が多く含まれています。
テルペン類は、血圧を下げたり、血行を促進したりする作用や抗酸化作用、心を落ち着かせる作用などがあります。
キャベツや菜の花などのアブラナ科の野菜には、
グルコシノレートという「辛味」のもとになる成分が含まれており、肝臓の解毒機能を強化することがわかっています。
さらに、春野菜には、菜の花、せりなどのようにカロテンが多く含まれているのも特長です。
カロテンは抗酸化作用が大きいばかりでなく、免疫増強作用があることがわかっています。
体が、その季節ごとに必要としている栄養分をたっぷりと蓄えているのが旬の野菜です。
近年、ハウスなどでの栽培技術が発達し季節感が失われつつありますが、できるだけ旬を意識して、
春には春の、夏には夏のおいしく栄養価が高くなる季節の野菜を食卓に乗せることをお勧めします。
春野菜らしい味覚を楽しむためには、せっかくの苦味や香りを失わないようにほどよく調理するのがポイントです。
できるだけ新鮮なうちに調理したり、アクを抜きすぎないようにしたりして、苦味や香りを生かす工夫をしましょう。
・ふきのとう
春の訪れとともにいち早く芽を出す山菜です。旬は2~3月ごろ。
独特の香りと苦味が特徴で、この苦味が新陳代謝を促進してくれます。ビタミン類やカルシウムなどのミネラルを豊富に含んでいます。
つぼみが固く、葉が開ききっていない、小ぶりでころころと太っているものを選びましょう。
てんぷらや塩ゆで、味噌汁、網焼き、煮物、ふきのとう味噌などで。
・菜の花
旬は2~3月ごろ。
菜の花はビタミンCがとても豊富に含まれていますが、そのほかにもビタミンA、B1、B2、
カルシウム、鉄分などの栄養素もバランスよく含んでいます。
つぼみが締まっていて花が開いていないもの、大きさがそろっているもの、葉の色が濃いもの、
茎の切り口がみずみずしいものを選ぶとよいでしょう。
辛し和え、炒め物、てんぷらなどがお勧めです。
・みつば
旬は2~4月ごろ。
ビタミンAやカリウムなどを豊富に含んでいます。香りが強く、葉がみずみずしくて緑色の濃いものを選ぶとよいでしょう。
加熱しすぎると香りや風味が落ちてしまうので、汁物の浮き実にする場合などは火を止めてから加えましょう。
おひたしや和えものなどがお勧めです。
・たけのこ
旬は4~5月ごろ。
亜鉛、カリウム、ビタミンB群、ビタミンEなどを含み、食物繊維も豊富です。
先端のほうが根元のほうよりも栄養価が高く、味も上です。
適度に湿り気があり、ずんぐりと短く重いもの、皮が薄茶色でつやがあるものを選びましょう。
時間とともにどんどんえぐみが出てしまうので、できるだけ早めに下ゆでしてしまいましょう。
若竹煮、たけのこごはん、てんぷらなどにして楽しみましょう。
・春キャベツ
春野菜の代表格ともいえる春キャベツは3月~5月中旬ごろが旬。
ビタミンCやビタミンUを多く含み、強い抗酸化作用があります。食物繊維も豊富です。
緑が濃くつやと張りがあり、葉の巻きがゆるいものを選びましょう。
葉が柔らかく甘みがありますが、ビタミンは水に溶けやすく熱に弱いのでサラダや浅漬けなどにするとよいでしょう。
食事は健康に生活する為にとても大切です!
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