ある日、自分や家族の誰かが病気にかかったら症状での痛みや治療に費やす時間だけでなく、高額な治療費がかかります。
生活習慣病はサイレントキラーと呼ばれることもあり、自覚症状がほとんどないまま進行することも多く、治療せず放っておくとがんや、心筋梗塞、脳卒中など重大な病気が起き、取り返しのつかないことになる場合も。
生労働省の統計で全医療費の3割超を生活習慣病が占めていることがわかっています。
日本人の死因では生活習慣病が全死因の6割程を占めています。
それだけ生活習慣病は身近な病気であり、いつ自分や家族に襲いかかってくるかわかりません。
様々な生活習慣病の中で特に入院が長引くとされている脳血管疾患にかかった場合、どれくらいの費用が必要になるのでしょうか。
もしもあなたが「48歳、会社勤務、年収600万円の男性だった場合」
1日あたりの治療費(公的医療保険の診療給付や高額療養費制度を適用する前の金額)
●脳血管疾患⇒2万9935円
●心疾患⇒8万7196円
●悪性新生物⇒5万509円
●すべての疾患の平均3万2649円
このように脳血管疾患は1日あたりの治療費では3大疾患の中で最も低く全体平均も下回っています。
入院日数
●脳血管疾患⇒89.5日
●心疾患⇒20.3日
●悪性新生物⇒19.9日
●全ての疾患の平均⇒31.9日
脳血管疾患となると、平均約3ヵ月と、かなり長期の入院が必要になります。
つまり脳血管疾患は1日あたりの医療費は比較的少ないものの、入院が長期に及ぶため、1日あたり3万円で入院90日ならば、合計約270万円の医療費がかかることになります。
高額療養費制度を活用すれば、1ヵ月あたりの医療費は最大8万6430円となりますので、自己負担額は3ヵ月で合計約26万円ということになります。
脳血管疾患は後遺症が残りやすい病気です。
要介護者の介護が必要になった原因の第1位が脳血管疾患でした。
退院し、リハビリを経ても職場復帰が困難になること、復帰できても以前と同じ仕事ができなくて
収入が減ることも考えられます。
介護が必要になった場合は、そのための費用も必要です。
後遺症がなく完治した場合でも、入院中は休職を余儀なくされ、その間の収入が絶たれてしまいます。
しかし家族の生活費や学費などはこれまで通り必要となります。
こうして考えるとかなりの費用が必要になるということが分かります。
自覚症状も特になく、1度検査を受けて正常値だったから大丈夫と考え
自分は問題ないからいいやと、忙しいからまた今度…と考えるのではなく
定期的な検査をすることで病気を予防することに繋げていき、
結果的に1度の検査に対して料金がかかったとしても
病気になった時のことを考えれば、健康なうちから健康管理をしてくことが
大切なことだといえるのではないでしょうか。